病院の待合室で待つ間、緊張したり不安な気持ちになったことはありませんか？
通常病院の壁紙には、清潔感があり衛生的なイメージのある白い壁紙を使うことが多いのですが、どうしても殺風景で無機質な空間になってしまいます。特に小さなお子様にとっては、いつもと違った環境に置かれることで、不安感が高まる要因にもつながります。
そこで、柔らかい色味や楽しげなイラストのデジタルプリント壁紙を用いることにより、不安や緊張を和らげる効果が期待できます。
他にも癒しの効果を感じられる木々を全面にあしらったり、優しいイメージを抱かせるデザインを施すことで、小児病棟に限らず、来院される患者様の心理的負担を軽くすることに貢献するため、近年多くの病院で導入されています。

子どもたちが楽しく過ごし、成長していく場所である保育園や幼稚園にはさまざまな色が使われています。
子どもたちは色に触れることで感性が豊かになっていくとも言われており、色鮮やかな色彩のデジタルプリント壁紙は、学校施設でもさまざまな効果を生み出します。
例えば、動物や植物などを表現することで想像力を豊かにし、子どもたちが自由に物語を生み出すクリエイティブな環境を作りあげたり、文字やアルファベットを入れることで、自然にものの名前を身につけてもらう学習効果も期待できます。

ホテルのロビーや客室など、宿泊施設でもデジタルプリント壁紙を目にすることがあります。
お客様がいつもとは違う非日常感を味わい、リラックスできる特別な空間を提供するためにも、デジタルプリント壁紙による装飾が有益です。たくさんの宿泊施設がある中で、そのホテルならではの独自性ある空間を演出することで差別化を図ったり、そのホテルの世界観を気に入ったリピーター顧客を獲得することにも繋がります。
また、デジタルプリント壁紙には消臭効果や抗菌効果が付帯するものもあり、多くの人が訪れる宿泊施設には最適の空間演出法です。

デジタルプリント壁紙は、壁紙ならではの特徴として天井も簡単に装飾することが可能です。
写真は子ども部屋の一例ですが、大きな木を天井まで描くことで、まるで大きな木に守られているような安心感と清々しさを感じられます。天井という大きな面積も味方につけ、空間そのものをダイナミックに演出できるのもデジタルプリント壁紙の魅力のひとつです。

他にも、壁面を巨大な掲示板のように見立てた使い方もあります。
例えばデジタルプリント壁紙で街を表現し、おすすめのお店やスポットを紹介するメモを貼って、街全体を盛り上げるといったような方法です。
その地域に住むさまざまな年代の人々が参加することで、違った世代とのコミュケーションツールとして活用したり、住む街に愛着を感じたり、新たな街の魅力に気づくことが期待できます。
デジタルプリント壁紙で作り出した巨大な掲示板を通し、住人が自ら参加する場を設けることで、地域一体となって街を作り上げる気持ちを育みます。

壁紙のデザインは、施設の役割や利用者の年齢層・心理効果に合わせて選ぶことが重要です。
たとえば、小児病棟では安心感を与える柔らかな色味、ホテルでは非日常感を演出する世界観など、空間の目的に沿ったデザイン設計が求められます。

デザインの自由度が高い分、壁紙だけが目立ちすぎてしまうと空間全体の印象がちぐはぐになってしまうこともあります。
床材や家具、照明との調和を意識し、設計段階での調整を行うことで、統一感のある空間づくりが可能になります。

公共の施設では安全性や衛生面への配慮も不可欠です。
国土交通省の防火認定（不燃・順不燃）を取得していることはもちろんのこと、建材への安全性を示すF☆☆☆☆の認定を取得していることも重要なポイントです。
その他にも抗菌や消臭・抗ウイルスなどさまざまな機能を備えた壁紙が登場していますので、どのような機能が必要かも事前に確認し、必要に応じて専門業者と相談しながら選定を進めましょう。汚れや傷への対応も考慮した素材選びが必要です。

デジタルプリント壁紙は、空間の印象を大きく左右するだけでなく、利用者の気持ちに寄り添ったり、施設の目的や世界観を伝える力を持っています。
医療・教育・宿泊・商業施設など、さまざまな場面で活用されており、心理的な安心感の醸成や学習環境の向上、施設の魅力や印象づくりなど、幅広い効果が期待されています。
私たちアクト企画では、施設の目的や利用者層に合わせたデザインの選定から、施工環境、機能性への配慮まで、トータルでご提案が可能です。
施設の魅力を高め、利用者に心地よい体験を届けるために、デジタルプリント壁紙の活用について、ぜひご検討ください。